山と海はともだち

山と海、水の幸。“天然のいけす”富山湾。

3,000m級の急峻な峰々が連なる立山連峰を背景に、目の前に富山湾が広がり、春先や冬季には海上に蜃気楼が出現する街、富山県魚津市(うおづし)。海抜0mから山岳地帯までの奥行きは、わずか25kmという大変急峻な地形から成り立っており、山からの雪解け水は大小の川となり、冷たく清らかなまま、一年中、富山湾に注ぎ込んでいます。
また、富山湾は沿岸から急激に深くなり、海底の大部分には、低温で栄養豊富、清浄な海洋深層水域が広がっています。海底の地形は “藍がめ”と呼ばれる入り組んだ海底谷となっていて、魚介類をおいしくすこやかに育むための理想的な条件が全てそろっているのです。
さらに、富山湾には対馬暖流も流れ込み、日本海に生息する魚介類約800種のうち、ホタルイカ・寒ブリ・甘エビ・バイ貝・フクラギ・ベニズワイガニなど、約500種もの魚が生息すると言われています。
漁場から漁港までは20分以内。いけすから魚をすくうがごとく、多種多彩な魚介類を鮮度が落ちる間もなく運べる。これが、富山湾が“天然のいけす”と呼ばれる理由なのです。

世界的にも稀で特異な地形から生まれる「魚津の水循環」。
だから魚津の水、魚はおいしいのです。

魚津の水、魚がおいしいのは、その地形と大きく関わっています。天から降る雨は、日本海の海水が蒸発し、やがて雲となります。それはやがて地上800~1,200mの山にぶつかり、雨や雪を魚津の大地に降らせます。雨や雪は水となり川から流れ、海へと戻るのが7~8割、他の2~3割は森の木の根や葉から水分を吸収し、大地に地下水として浸透していきます。
そしてそれらは10年~20年の歳月をかけて「海底の湧き水」として海底からじわじわと溢れ出ており、この間森林は水に旨味を与え、土は水にミネラルを与えてくれています。すなわち、10年~20年間に及ぶの森林や土の恩恵を常に受けていることになります。
このような水の循環が一つのまちで完結していること、そしてその循環をひと目で見渡せる特異な地形は世界的にも稀で、この貴重な水の循環システムは「魚津の水循環」と名付けられています。
「魚津の水循環」のおかげで、すぐれた水質を保つことができるからこそ魚津の水と魚はおいしいのです。

森と水を守り、海の資源を豊かにする、当店での取り組み。
地元の森の職人がまごころ込めてつくっている「間伐材ステック」。
食べる際にフォークとして使える「間伐材ステック」をセットした、ハマオカ伝承「寒の汐ぶり」。

私たちは「魚津の水循環」から大きな恩恵を受けています。しかし、森林の環境悪化は海にも大きな影響を与えます。
古くから漁村の人々は、長い経験の積み重ねから、森と海の環境はつながっていることを知り、海と深い関わりを持つ森林を「魚付林(うおつきりん)」と呼んで大切に守ってきました。
「ハマオカ海の幸」は、今後もこの「魚津の水循環」が生まれる環境を守り、魚津の魚のおいしさをお届けし続けるため、魚津の間伐材を購入、利用した商品開発など、魚付林の保全に向けた取り組みを続けて行きます。

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